Oman

オマーンの本土全域が砂漠気候で高温多湿です。首都マスカットのある北部は5月−9月が夏にあたり、この時期の最高気温は40℃にも上り、湿度も大変高く、外にいると息苦しさを感じるほどです。マスカットの年間降水量はわずか100㎜で、冬（雨季）に当たる12月−4月に降ります。冬は気温が10℃−30℃程度と涼しく、湿度も下がり爽やかな気候になります。南部のドファール地域はインド洋のモンスーンの影響を受け6月から9月にかけ降雨が多く、海岸では霧が発生します。年間平均気温は他の地域と比べ少し下がります。

移民人口が高いこともあり、ホテルなどの観光施設ではお酒が飲めたりなど、イランやサウジアラビアなどと比べて比較的寛容な雰囲気がありますが、それでも最低限のマナーを考慮した服を身につけるようにしましょう。外国人観光客は、アバヤなど伝統的な衣装を着る必要はありませんが、マナーとして極力肌の露出を避けた服装を心がけてください。地元の女性たちがアバヤで全身覆われた格好をしているため、女性は半袖を着ているだけでも注目を浴びてしまうことがあります。夏は厳しいかもしれませんが、防犯の意味からも、できるだけ上は長袖に長ズボンか長いスカートを着用し、男性もノースリーブや短パンは避けましょう。大変日差しが強いこの国では、むしろ半袖の方が日焼けで肌を痛める危険が大きいのもあります。

オイルマネーのおかげで経済は安定し、インフラの整備も年々進んでいます。しかし、観光客を対象としたスリや置き引きなど一般的な犯罪は存在します。治安が良いからと気を緩めず、最低限の防犯対策をしましょう。また、交通死亡事故率が他国より高いため、交通量の多い場所では周りに注意する、タクシー乗車時にはシートベルトをしっかり締めるなどして気をつけましょう。なお、タクシーのぼったくり率が高めなので、乗車前に値段確認したり交渉するなどしましょう。

君主制であるため，国王に対する不敬行為（侮辱的行為，批判等）は重い罰を受けます。また，警察官等治安当局者に対する不適切な言動や誤解を与えるような態度も厳禁です。

オマーンを訪れる日本人は原則，e-Visa（オンライン査証： https://evisa.rop.gov.om/ ）を事前に取得する必要があります。
従来のオンアライバル査証の取得は当面可能なようですが，事前に査証を取得しなかった場合には，入国手続に相当な時間を要する可能性も排除できませんのでご注意下さい。３０日間有効の一次査証（費用：２０オマーン・リアル）

砂漠等，場所によっては，通信手段（携帯電話）が脆弱な地域があるため，遠出の際には万が一に備え，宿泊先（本邦留守宅や職場関係者等）に具体的な行き先を伝えておくことをお勧めします。
夏季（4～10月）は酷暑が続き，体力の消耗が激しいので，休息を十分に取るよう心がけてください。特に，日中は日射しが厳しいため，外出する際には，日射病及び熱射病等を防ぐために帽子等を利用し日差しを避けることが賢明です。また，冷房の効いた屋内と屋外の気温の差が激しいので，冷房対策も必要です。

近年マラリアの根絶対策が進んでいるものの，冬季（11月～3月）には蚊が多く発生します。地方（山岳部や水辺付近）を旅行する際は，虫除けスプレーや長袖の服を着用し，蚊に刺されないよう注意が必要です。
オマーンでは，中東呼吸器症候群（MERS）の発生が報告されています。手をよく洗う，十分に加熱された食品は摂取するなど基本的な衛生対策を励行するとともに，感染源動物とされるラクダとの接触は避けてください。